坂越の祭り

大避神社の秋の例大祭も今から50~60年も前は非常ににぎやかで各家々ではご馳走を作り親戚や近所の人を招いて振る舞ったものです。また頭人に当たった家は競い合うように身代がつぶれるほどのお金をお祭りにつぎ込み三日三晩三味線や太鼓でドンチャンさわぎをやったと言う話です。それほど頭人というのは名誉あるもののように扱われていました。

・頭人

かつては「殿さんの茶摘み」と言って、新興してきた者に頭人を当て財産を減らす目的があったと聞きますが、今は各町で選出されています。頭人が決まるとお宮から使者が宮総代を介添えとして頭人の家へ出向き、伝達の儀式が行われます。「頭指し」(9月12日) 頭人は午後6時までに神社に詣で、宮司よりお祓いを受け奉告祭が行われる頭人はこの日から神への奉仕者となり身辺を清める。例大祭前日から当日にかけ頭人の家の前には高張り提灯、日傘、雨傘などが飾られる。

DSC00096tou  出御のためお宮を下りる途中の頭人

・獅子組

大正までは佐方、真殿、高野、浜市などからの雇い獅子だったが、大正の終わりに上高谷が獅子の奉納を始めた。舞には導引、八嶋、法螺返し、桜の舞 鼻高、剣、四方舞、早替、吉野、剣の舞、毬取り、牡丹、餌拾、神勇、矢車祇園囃子の十六番ある。本宮の拝殿では法螺返、出御、海上渡御と還御の際は導引、御旅所では剣、還御の拝殿では吉野とだいたい決まっている。

IMG_0167Si お宮本殿での獅子舞  

・舟歌組

神輿船を警護する役目で、福田家が代々世襲するが今は井筒家もこれにあたっている。舟歌組は神事に先立ち前日の夕刻に船歌を歌いながら湾内を巡航する「磯洗い」の儀式を行う。出御祭には祝言歌を奉納、海上渡御には「春」、「夏」、「秋」、「冬」の四曲を奉納する。そして海上渡御の途中に逗留沖から列を離れ御旅所近くで神輿船を「お迎えの歌」で出迎える。

IMGP1600uta    歌船

・櫂伝馬

今は西、東、汐見、小島の四町の自治会で受け持つ。以前は大泊町も行っていた。明治のころは奧藤、高川、高橋、北村家と塩屋村の柴原家の五家の廻船業者がくじ引きで受け持ち、その水夫が漕ぎ手を勤めた。赤組、黄組の二隻があり、それぞれ本梶、合梶、シデ振り、樽太鼓各一名、花取り二名、漕ぎ手十二名、計十八名が乗り込んでいたが、今は人手不足で少なくなっている

DSC00126kai  競り合う櫂伝馬